リデュースとは?意味・具体例・できること・取り組みを紹介

リデュースとは、そのまま直訳すると「減らす」を意味します。

環境問題の文脈においては「ゴミを減らす」意味で用いられることが多い言葉です。

リサイクルという言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、もしかするとリデュースについては詳しく知らないという人も多いかもしれません。

SDGsや脱炭素などが注目される昨今においてはむしろ、リサイクルよりもリデュースの重要性に注目が集まっています。

本記事では、リデュースについて詳しく解説させていただきます。

3R

リデュースは、リサイクルやリユースと一緒に「3R」と呼ばれることもあります。

環境負荷を低減するために重要な3つの取り組みのことです。

3Rの中で最も有名な単語は恐らくリサイクルだと思いますが、サーキュラーエコノミー(循環経済)の観点から言えば、リサイクルすら抑制することが重要だと考えられています。

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リサイクルするのにもエネルギーが必要になりますからね。

あるいはリユースも、すでに生み出された商品を使い続けるという点において、問題の事後処理的な側面があります。

リサイクルもリユースも、すでに生み出された商品をどう処理するかの議論なのです。

これら2つとリデュースが大きく異なる点は、商品を生み出す前のアプローチだということです。

無駄に商品を生産しない、何よりもまずゴミを発生させない、という点においてリデュースは重要なのです。

ですから、サステナビリティの観点から言えば

  1. Reduce(リデュース):減らす 
  2. Reuse(リユース):繰り返し使う
  3. Recycle(リサイクル):再資源化する

この優先順位でゴミの削減に努めるのが大事です。

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具体例

マイバッグ

個人的でできる最も代表的なリデュースの例はマイバッグの持参でしょう。

買い物をする際にマイバッグを持っていけば、レジ袋を受け取る必要がありません。

お店側も、お客さんが受け取るレジ袋の数が減れば、発注する量を減らします。

そして小売店からの発注量が減れば、レジ袋のメーカーも生産量を減らすことになります。

2020年7月1日より全国一律でレジ袋の有料化がスタートしました。

これはまさに、マイバッグを持参する習慣を浸透させることで、生活者にリデュースの重要性を認識してもらう側面があります。

マイボトル

日本ではモノからモノに生まれ変わらせるマテリアルリサイクルの割合が低いです。

そんな中においても、ペットボトルのリサイクル率は非常に高く、2021年のリサイクル率は86%です。

ただ、リサイクル率が高ければ、確かにプラスチックゴミ問題は解消されるわけですが、リサイクルをする際には多くのエネルギーが必要になります。

もし火力発電によって生み出された電気を使ってリサイクルをしているのであれば、それは地球温暖化に繋がります。

ですから、マイボトルを持ち歩き、ペットボトルをそもそも買わない、すなわちリデュースも重要になってくるわけです。

リデュースタリアン

野菜中心の食生活を送る人のことをベジタリアンと呼びます。

一方、お肉を食べる量を減らす食生活を送る人のことをリデュースタリアンと呼んだりします。

リデュースタリアンはお金も手間もかからないうえ超効果的なアクションです。

なぜならお肉は、非常に環境負荷が大きい食べ物だからです。

世界で排出される温室効果ガスのうち、実に全体の18%を畜産が占めていると言われています。

ドイツで行われた研究によると、週に一度しか肉を食べないことで、自動車の走行距離750億kmに相当する二酸化炭素の排出量を削減することができるそう。

マイバッグもマイボトルも「持ち歩く」という手間がかかりますが、リデュースタリアンは、「お肉の量を減らす」だけなので手間がかかりません。

お金と手間をかけずにサステナブルなアクションをやってみたい人は、まずはお肉のリデュースから始めてみましょう。

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量り売り

商品の中身だけを販売してくれる量り売りのお店があります。

バルクショップなんて呼ばれたりもします。

外箱やフィルムなど商品の包装に関するゴミを出さずにすみます。

ナッツやドライフルーツなど主に食べ物関連の量り売りのお店が多いですが、中には洗剤の量り売りをやっているお店もあったりします。

最後に

私たちはよくSNSでサステナブルなアクションをしようと提唱しているのですが、フォロワーさんから

「エシカルな商品は高くて買えない」

とか

「コンポストは手間がかかる」

といったお声を頂くことがあります。

ハードルの高さを感じている人が多いわけですね。

ただ、お金も手間もかけなくてもできるアクションがあるんです。

それがまさにリデュースというアクションです。

リデュースは手間がかからない上に、節約にもつながる、それでいて環境負荷という観点から超効果的なアクションです。

ぜひ今日からリデュースを意識してみましょう!

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