ヘンプとは?特徴やサステナビリティを解説します

ヘンプとはアサ科の植物の一つで、数ある麻の種類の一つです。

麻は大きく分けて

  • リネン(亜麻)
  • ラミー(苧麻)
  • ヘンプ(大麻)
  • ジュート(黄麻)

の4種類に分類することが出来ます。

ただ、多くの日本人は大麻と聞いただけで

「やばいもの」
「違法なもの」

というイメージが先行し、情報をシャットアウトしてしまいがちです。

ただ、脱炭素やサステナビリティというキーワードが声高に叫ばれる昨今、ヘンプは非常にサステナブルな植物であるとして世界的に注目を集めています。

というわけで、本記事ではヘンプの特徴やサステナビリティについて詳しく解説させていただきます。

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ヘンプは栽培に農薬が必要なく、人間が管理して水を与える必要がなく、収穫したすべての部位が無駄なく活用でき、さらにCO2吸収量の多い植物。
「1%の行動が環境や社会をよくしていける」というサステラのメッセージ入り。

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ヘンプの定義

まず第一に、多くの人が「大麻」と聞いてイメージする「ハイになる」植物は、ヘンプではなく「マリファナ」です。

で、一般的には、ハイになるような成分が含まれていない、あるいは非常に少ない大麻のことを「ヘンプ」と呼びます。

マリファナではなくヘンプと認められるかどうかを分ける基準は「THC」です。

THC(テトラ・ヒドロ・カンナビノール)は大麻の葉や花に含まれる成分で、ハイになる、つまり向精神性をもたらすのがTHCです。

国によってヘンプとして認められるTHC含有量の基準が異なり、ヨーロッパはTHC0.2%以下、アメリカ・カナダではTHC0.3%以下、スイス・タイではTHC1%未満をヘンプとして定義しています。

残念ながら日本の場合は今のところヘンプに関する法律上の定義はありません。

そして基準値を超えるものはマリファナ(カンナビス)と定義され、違法と見なされます。

ちなみに日本で昔から栽培されてきた大麻は、まさにヘンプに該当する大麻であり、THCが非常に低いものでした。

ですから、日本では長い歴史において大麻が栽培されてきたのにも関わらず、大麻を吸引するような習慣が生まれなかったのです。

ただし戦後GHQによってマリファナとヘンプが同列に扱われ、一律で栽培が禁止されてしまいました。

また、戦後は徐々に化学繊維が普及し、天然繊維の需要が低下したことも、国内におけるヘンプ生産が縮小した大きな原因です。

流通している理由

日本ではTHCの定義がないのに、なぜヘンプの洋服が流通しているのか。

それは、大麻取締法で規制をしているのはあくまで草や花の部分であり、成熟した茎や種は規制の対象外だからです。

茎や種には向精神性をもたらすTHCが含まれていないため規制されていないものと思われます。

そしてヘンプの洋服は主に「茎」の部分から作られるため、日本でも流通しているというわけです。

大麻取締法
第一章 第一条
この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。
ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

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CBD

ヘンプにはTHCのほかにCBD(カンナビジオール)という化学物質も含まれています。

CBDオイルを見かけたことがあるという人も多いのではないでしょうか?

日本で売られているCBDオイルも、やはり規制の対象外である茎や種から採取されるCBDであることから問題ナシというわけです。

またCBDには、THCのような向精神性がなく、むしろ美容や健康に役立つと期待されています。

CBDの安全性や有効性については世界保健機関(WHO)も認めています。

ちなみに日本の厚生労働省は2020年4月にCBDについて見解を発表しています。

  • 大麻草の成熟した茎又は種子以外の部位(葉、花穂、枝、根等)から抽出・製造された CBD 製品は、「大麻」に該当します。
  • なお、大麻草から抽出・製造されたかを問わず、大麻草由来の成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)を含有する CBD 製品は、「大麻」に該当しないことが確認できないので、原則として輸入できません。
    また、化学合成された THC は麻薬及び向精神薬取締法で「麻薬」として規制されていますので、原則として輸入できません。

参照:CBD(カンナビジオール)を含有する製品について

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ヘンプの用途

美容

ヘンプは化粧品としても活用されています。

有名なところでいえば、THE BODY SHOPで20年以上愛され続けているロングセラーのヘンプシリーズ。

ヘンプシードオイルは保湿力とエモリエント効果が非常に高いと言われています。

THE BODY SHOP「ヘンプシリーズ」

洋服

麻の洋服と言われればリネンを思い浮かべる人が多いと思います。

実際、洋服の品質表示のタグに「麻」と記載されるのはリネンとラミーだけです。

そして近年ではCBDオイルの流行なども相まってヘンプ自体の注目が集まり、洋服の繊維としてのヘンプも注目されています。

ただし、ヘンプの場合は「麻」ではなく「指定外繊維」として記載されます。

生地の特徴

通気性が良い

リネンと同じくヘンプに関しても通気性が高く、肌に張り付きにくいため、夏服にピッタリの生地です。

シャリ感が強い

リネンやラミーよりもシャリ感があり、肌触りがより涼しく感じられます。

耐久性が高い

ヘンプをはじめとする麻の繊維は自然素材の中で最も強度の高い素材と言われています。

どれくらい強度が高いかというと、エジプトのミイラにまかれた麻の包帯が今でも原型をとどめているくらいです。

耐水性が高い

ヘンプは水にも強く、水に濡れるとむしろ強度を増すくらいです。

防臭効果が高い

ヘンプは繊維自体に天然の制菌性が備わっており、カビや雑菌の繁殖を抑えてくれるため、洋服の防臭効果が非常に高いのです。

乾きやすい

ヘンプ繊維には無数の微細な空洞があり、その空洞が汗と熱を空気中に発散してくれる役割を持ちます。

そのため、汗をかいても乾きが早いのです。

熱伝導率が低い

麻は夏の服というイメージが強いです。

しかしながら、熱伝導率が低いため、夏涼しいだけでなく、冬は暖かいのです。

バイオマスプラスチック

出典:https://hempplastic.com/

ヘンププラスチックは、石油を消費することなく生産可能なバイオプラスチックです。

もちろん生物由来なので生分解して自然に還ります。

また、プラスチックは生産過程で多くのCO2を排出しますが、麻は育つときに大量のCO2を吸収するため、生産過程ではCO2排出量より吸収量の方が多い(カーボンネガティブ)と言われています。

ヘンプミルク

牛乳は排出するCO2、森林伐採、水の量など、あらゆる観点で環境負荷が高いです。

そんな背景もあり、最近はヘンプの実から作られるヘンプミルクが世界中から高い人気を得ています。

【関連記事】ヘンプミルクとは?味・栄養素・メリットを徹底レビュー

ヘンプを使ったコンクリート、いわゆる「ヘンプクリート」で家を作ることができます。

ひと昔前の日本では麻が断熱材として用いられていたことからも、断熱性能が高い住宅をつくることができます。

材木は一度使えば成長するまでに20年近くかかりますが、ヘンプなら110日ほどで成長するため、非常に持続可能性の高い住宅です。

天然素材であるため、家を解体する際にも、鉄筋コンクリートなどに比べると非常に環境負荷が低い住宅です。

サステナビリティ

ヘンプはとてもサステナブルな洋服の繊維として注目されています。

なぜヘンプがサステナブルだと言われているのかをご紹介させていただきます。

水の使用量が少ない

コットンはTシャツ1枚製造するのに2,500リットルもの水が必要になります。

しかしヘンプは人が水を与える必要がありません。

自然に降る雨と太陽の光だけで育ちます。

無駄なく活用

ヘンプは収穫した素材のほぼ100%を活用することができます。

茎は洋服の繊維や紙に、種子は食品や化粧品として活用されます。

大量のCO2を吸収

植物は成長する際に光合成をして大気中の二酸化炭素を吸収します。

産業用ヘンプは、1ヘクタールあたり22トンのCO2を吸収することができます。

さらにヘンプは年に2回の栽培が可能なので吸収量は2倍です。

世界中の多くの国々は、ヘンプが脅威ではないことを認識し、CO2を吸収する手段としてヘンプの栽培を広く奨励し、栽培農家に炭素クレジットを発行しています。

ケンブリッジ大学の上級研究員であるDarshil Shah氏によると、ヘンプは森林に比べて2倍効率的に大気中の炭素を回収することができるといいます。

Darshil Shah氏は

「多くの研究で、麻はCO2をバイオマスに変換する最も優れた素材のひとつであると推定されています。樹木よりもさらに効果的です。工業用ヘンプは、栽培面積1ヘクタールあたり8~15トンのCO2を吸収します。それに比べて森林は、生育年数、気候地域、樹木の種類などにもよりますが、一般的に1ヘクタールあたり年間2~6トンのCO2を吸収します。」

と述べています。

【参照】
The Role of Industrial Hemp in Carbon Farming
Hemp “more effective than trees” at sequestering carbon says Cambridge researcher

カーボンネガティブ

世界は今、カーボンニュートラルの世界を実現しようとしています。

つまり、生産から消費までのサイクルにおいて、排出CO2と吸収CO2の量がプラマイゼロに収まるようにしよう、というのがカーボンニュートラルです。

しかしヘンプの場合、CO2吸収力の高さゆえ、ヘンプ製品をつくると、最終的にプラマイゼロどころかマイナス、つまりCO2吸収量の方が多い「カーボンネガティブ」になりえるのです。

欧州産業麻協会(EIHA)によると

「ヘンプの生産はカーボンネガティブです。つまり、ヘンプの収穫、処理、輸送に使用される機器から排出されるよりも、成長中に大気からより多くの炭素を吸収します。」

と述べています。

【参照】European Industrial Hemp Association (EIHA)

成長が早い

ヘンプの成長は非常に速く、雑草よりも早く成長すると言われています。

100日で4m程にまで成長します。

農薬必要なし

コットンは栽培する際に多くの農薬が使用されます。

世界の農薬の6.8%、殺虫剤の15.7%がコットン生産で使用されています。

しかしヘンプはとても成長が早く、害虫に強いという特性があります。

そのため、栽培時には農薬や肥料を全く必要としません。

また、除草剤も必要ありません。

ヘンプは草よりも成長が早いため、むしろ成長した麻が日陰をつくるため、草は自然と枯れてしまいます。

どこでも栽培可能

ヘンプは冷帯、熱帯、どんな気候でも栽培が可能です。

輪作が可能

ヘンプは他の作物との輪作が可能なので単一栽培による環境負荷を減らすことが可能です。

害虫を駆除

ヘンプは線虫などの土壌病害虫を駆除し、後続の作物の収量を向上させます。

その結果、後続の作物の収穫量が向上します。

土壌改良

ヘンプは土壌に根を深く、くまなく張り巡らせるため、収穫をすると土壌がフカフカになります。

その昔、日本では痩せた土地でもソバや野菜を栽培できるよう、土壌改良のために麻を一緒に植えたと言われています。

ファイトレメディエーション

出典:北見農業試験場の研究

最近の研究によると、ヘンプを栽培した土壌では、化学肥料などをまいた際に蓄積される「硝酸性窒素」を除去する効果が認められたそうです。

ヘンプは、他の植物が届かないほぼ地中深くに根を張るため、土壌中の栄養素を利用して、土壌に栄養分を加えるのです。

海外でも、ヘンプに土壌改良の効果があるとの研究結果が報告されています。

ヘンプは、ファイトレメディエーションと呼ばれるプロセスで、地中の有害物質を浄化します。

1990年代半ば、チェルノブイリ原発事故があった周辺地域に数千本のヘンプが植えられました。

2008年には、イタリアのターラントにある農業地域で、鉄鋼工場によって汚染された土壌からダイオキシンなどの汚染物質を浸出させるためにヘンプが栽培されました。

【参照】
北海道ヘンプ協会
The Role of Industrial Hemp in Carbon Farming
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8912475/
https://hightimes.com/news/how-cannabis-cleans-up-nuclear-radiation-and-toxic-soil/

日本と大麻

歴史や伝統

日本の伝統・文化と大麻は非常に深い結びつきがあります。

その起源は1万2000年前にさかのぼります。

縄文

縄文前期の鳥浜貝塚から種子と縄・編物が出土しています。

「縄文」という言葉は、古代の土器に付けられた縄をころがしたような模様があったことに由来しますが、この縄こそまさに麻縄だったのです。

繊維

衣料原料、魚網、蚊帳、畳表の縦糸、紙の原料などとしても幅広く使われてきました。

江戸時代には「三草四木」の一つとして挙げられ、商用作物として非常に重視されてきました。

【三草四木】
江戸時代、穀類以外に農家にとって重要な三種の草(麻・藍・紅花または木綿)と、四種の木(桑・茶・楮・漆)をいう。

食用

大麻の種子は稲・大豆・小豆・大麦などとともに食用として「九穀」のひとつに数えられます。

江戸時代から流通するようになった日本の調味料「七味唐辛子」にも麻の実が含まれています。

奈良時代に制作され、世界最古の現存印刷物と言われる法隆寺蔵の「百万塔陀羅尼」は大麻紙に印刷されています。

麻の葉模様

日本の伝統模様である「麻の葉模様」は、大麻の葉がモチーフになっています。

麻はとても丈夫で、成長が早いことから、模様に「子どもの健やかな成長」の意味を込め、産着の定番のデザインになったのです。

鬼滅の刃に登場する「ねずこ」が着ている洋服も麻の葉模様があしらわれています。

万葉集

飛鳥時代から奈良時代にかけての税制度「租庸調(そようちょう)」では、麻や麻布が諸国の産物をおさめる「調」の対象となりました。

それほど、国家の財源として重要な位置を占めていたのです。

7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された日本最古の歌集「万葉集」では、麻について詠まれた歌が30首近くあります。

『麻衣着ればなつかし紀の国の妹背の山に麻蒔く我妹』

麻衣(あさごろも)を着ると、紀の国の妹背の山に麻の種を蒔く彼女がなつかしくなる。

万葉集 第7巻 1195番歌

『娘子らが績み麻のたたり打ち麻懸けうむ時なしに恋ひわたるかも』

娘子らが麻を紡ぐ時に使う打った麻をたたりにかける、そうやって績(う)むように、倦むこともなく恋い続けています。

万葉集 第12巻 2990番歌

『庭に立つ麻手小衾今夜だに夫寄しこせね麻手小衾』

庭に植えた麻で作った麻の上ぶとん。出来たての今夜は夫が寄ってきてくれないかな、この麻の上ぶとんに。

万葉集 第14巻 3454番歌

神道

神道では大麻は神の象徴として扱われてきました。

たとえば伊勢神宮のお神札は「神宮大麻」と呼ばれており、天照大御神の魂が宿るとされています。

祓い串の中央(御真)には願いが籠ると考えられ、御真には大麻の繊維がまかれていました。

神道においては大麻のことを「おおぬさ」と呼んだりします。

横綱

平安時代に農作物の収穫を願う神事として行われたきた相撲も、やはり麻と密接な関係にあります。

相撲で横綱力士が締める綱には、大麻の茎の靭皮から取られた精麻が使用されます。

生産

2015年の厚生労働省の資料によると全国の麻の栽培面積は約595aで、そのうち栃木県の麻栽培面積は全国の73%を占めています。

さらに、その栃木県内の94%が鹿沼市で栽培されており、鹿沼市は日本一の麻生産のまちとなっています。

衰退

出典:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000193867.html

戦前にはお米と並ぶほどの生産量を誇った麻でした。

しかし戦後GHQから大麻生産の規制を強化する旨の要請があったこと、化学繊維が普及したことなどにより、麻の需要は徐々に減少。

戦前には3万人を超える生産者がいましたが、現在では30名ほどしかいません。

ちなみに国際的に麻薬植物扱いをされていたのは幻覚作用のあるインド大麻です。
日本で栽培されていた大麻は主に繊維向けに栽培されてきたものだったので幻覚作用が非常に少ないものでした。
現在国内で栽培されているトチギシロも品種改良によってほとんどTHCが含まれていません。

O0u×サステラ

サステナブルファッションブランドのO0uとサステナブルWEBメディアのサステラがコラボ。

Tシャツとキャップには注目のサステナブル素材「ヘンプ」が使用されています。

ヘンプは栽培に農薬が必要なく、人間が管理して水を与える必要がなく、収穫したすべての部位が無駄なく活用でき、さらにCO2吸収量の多い植物。

またUPF50、速乾性、調湿、抗菌性にも優れています。

「1%の行動が環境や社会をよくしていける」というサステラのメッセージが込められています。

詳しくはコチラ

世界の大麻政策

産業用 医療用(ハーブ) 医療用(Sativex) 嗜好用
アメリカ
(2019年~)

(1996年~35州)
臨床試験終了
(2014年~15州合法)
カナダ
(1998年~)

(2001年)

(2005年~)

(2018年~)
イギリス
(1994年~)

(2018年)

(2010年~)
×
(非犯罪化)
フランス
(禁止していない)

(2021年)

(2013年~)
×
(2018年~禁錮刑廃止)
ドイツ
(1996年~)

(2017年)

(2011年~)
×
(2010年~非犯罪化)
イタリア
(2002年~)

(2013年)

(2011年~)
×
(非犯罪化)
オランダ
(1996年~)

(2003年)

(2012年~)
×
(1976年~非犯罪化)
ベルギー
(1996年~)

(2006年)

(2015年~)
×
(2003年~非犯罪化)
スウェーデン
(2007年~)
×
(違法)

(2011年~)
×
(違法)
スイス
(THC1%超違法)

(例外的許可)

(2013年~)
×
(2013年~非犯罪化)
日本 ×
(ほぼ不許可)
×
(ほぼ研究不可)
×
(輸入不可)
×
(違法)

出典:「大麻、その禁じられた歴史と医療の未来

世界的に大麻が規制されるようになったのは1925年からです。

1912年の万国阿片条約を補足した1925年に大麻の流通や使用が初めて制限されたのです。

そして1961年、後続の麻薬に関する単一条約により前文に「麻薬の中毒が個人にとって重大な害悪であり」とし、輸出入・流通・生産、所持が規制されることになったのです。

しかし2016年に大麻に関する世界的な規制は大きな転換点を迎えることになります。

世界保健機関(WHO)による証拠の見直しが進められ、規制の格付けが科学的証拠に従っていないこと、一定の医療価値が見出されたことなどから、大麻関連の規制が降格することになりました。

そして2020年には麻薬委員会がまとめた各国投票を通じて、「医療価値が危険性を上回る」という条約の分類から大麻が削除されることが決定されることになりました。

出典:http://cannabis.kenkyuukai.jp/information/information_detail.asp?id=108328

最後に

言うまでもなく、日本でのマリファナの使用は違法です。

ただ、マリファナとヘンプの違いについてはしっかり啓蒙していくべきだと思います。

特に日本は戦前まではお米に次いで栽培が盛んな植物であったはずですから、ポテンシャルは高いはずです。

実際、日本ほど伝統や歴史と大麻が密接に結びついている国は非常に珍しく、世界でも大麻イベントなどが行われる際、「日本ブランド」というのは非常に大きな価値を持ち始めていたりします。

ただ当の日本人は全くヘンプや大麻に対する理解がないという非常に残念な状況です。

ぜひともサステナブルな社会の実現に向け、ヘンプの有効性に目を向けてもらいたいものです。

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