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ASC認証とは?ラベルの意味やメリットを解説!

持続可能な漁業の実現を目指す「海のエコラベル」としてはMSC認証が有名です。

そんなMSC認証が対象とするのは天然の魚です。

一方で、天然の魚の漁業だけを気にしておけばいいのかと言うと、そんなことはありません。

人が食べる魚は、天然の魚だけでなく、養殖の魚もあります。

そして、養殖魚を対象とした認証ラベルがASC認証なのです。

(稚魚のうちから養殖場に入れて水温やエサなどを調整しながら人の手によって育てる魚を養殖魚と言います。)

【関連記事】MSC認証(海のエコラベル)とは?意味やメリットを解説!

目次

養殖魚の現状

まずは養殖魚の現状についてお伝えする必要があります。

人は天然魚と養殖魚、どちらの方が多く食べているかご存知ですか?

その答えが以下のグラフです。

出典:世界漁業・養殖業白書2016年

現在は水産量は天然よりも養殖の方が圧倒的に多いのです。

漁業だけで見ても突出していますが、地球上のあらゆる食料生産システムの中でも最も成長しているのが養殖魚なのです。

認証が必要な理由

ただ、ここで一つの疑問が湧きます。

そもそも養殖魚のメリットとして、よく「天然資源を減らさず環境に優しい」という点が挙げられます。

それなのになぜ、天然魚のように認証システムが必要なのでしょう。

それは、養殖も環境に悪影響を与えているケースがあるからです。

例えば

  • 養殖場建設による自然環境の破壊
  • 薬物の過剰な投与
  • エサ原料となるイワシやアジなどの過剰漁獲
  • 養殖魚のエサとなる生物の過剰利用
  • 養殖魚の脱走により生態系に与える影響

などが環境に与える影響として挙げられます。

また、不当なほど低い賃金で働かせる奴隷労働や小さい子供を働かせる児童労働など、労働環境も劣悪なケースがあります。

このように、養殖には養殖特有のデメリットがあり、天然と同じく認証制度で管理する必要があるということです。

【関連記事】児童労働とは?現状・原因・解決策・私たちにできること

ASC認証の対象

ASC認証が対象としている魚介類は

サケ、ブリ・スギ類、淡水マス、シーバス・タイ・オオニベ類、ヒラメ、熱帯魚類、ティラピア、パンガシウス、二枚貝(カキ、ホタテ、アサリ、ムール貝)、アワビ、 エビ、海藻

の12種類です。

メリット

ASC認証の商品を購入することのメリット、それは海の持続可能性に貢献できるということが挙げられます。

世界の人口が増え続けるということは、ほぼ間違いありません。

そして、人口増加とともに無尽蔵に海の資源を使い尽くせば、確実に海の資源は枯渇することになります。

皆さんが生きている間にそんな現実に直面することはないかもしれませんが、皆さんの子孫はそんな未来に生きることになるでしょう。

ASC認証を購入するということは、そんな悲しい未来を防ぐことができる行動の一つなのです。

最後に

よくスーパーの鮮魚コーナーに寄りますが、ASC認証の海産物はまだまだ少ないのが現状です。

ASCは設立されたのが2010年と歴史が浅いので仕方ないかもしれません。

ただ、SDGsの期限が2030年であることを考えること、確実に海の資源が枯渇してきていることなどを考えると、もっと早く認知が広がるべきだなと思います。

スーパーの鮮魚コーナーに行った際はぜひ、ASC認証の食品がないかどうか探してみてください。

あれば買って食べる、なければ置いてもらうようお店にお願いをしてみる。

こういう一人一人の地道な行動が、ASC認証の商品が増えることに繋がり、ひいては持続可能な社会の実現に繋がるんだろうと思います。

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この記事を書いた人

持続可能な社会の実現を目指す300人以上の生活者や企業が集まる「サステラコミュニティ」運営。生まれも育ちも神奈川県横浜市。現在は鎌倉市在住。2018年にWEBメディアの会社を起業。フォロワー9万人のInstagramを中心にSDGs、地球温暖化、エシカル消費などの情報を発信しています。

【プロフィール詳細】
https://susterra.net/ryu/

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