持続可能な社会を目指すうえで、重要な役割を担っている業界があります。
それが「産業廃棄物処理業」です。
世界が目指しているサーキュラーエコノミーは、リサイクルしてくれる企業なくして実現することはできません。
しかしメディアで取り上げられる機会は少なく、廃棄されたものがどのように処理されているのか知らない人も多いでしょう。
そんな謎に包まれた産業廃棄物処理業。
「汚い」とか「危険」といったネガティブなイメージを持たれがちな業界でもあります。
そんな業界のイメージを変えるべく、SDGsに本気で取り組んでいる企業が「三洋商事」です。
ということで今回は、三洋商事の地球環境・未来創造部の石田さんと小林さんにインタビューをさせていただきました。
三洋商事とは?
——貴社の事業内容について教えてください。
石田さん:私たちは、リサイクル・産業廃棄物の処理を行っている会社です。
リサイクルと言っても、家庭から出るリサイクル対象の廃棄物を取り扱っている訳ではありません。
弊社は産業廃棄物と言って、企業、工場、製造業などから出るごみをリサイクルします。
主に通信機器、交換機、コンピューター類を扱っています。
また、SDGsが促進される前の2007年から経営理念として「地球にありがとうを伝える企業」を掲げています。
人と地球の繋がり、豊かな環境作りを目指している会社なんです。
リサイクルの工程
——リサイクルの工程を簡単に教えてください。
石田さん:まずトラックでお客様(企業)のところへ行き、通信機器などの廃棄物を回収します。
基本的にごみを出す側である企業が処分業者である私たちにお金を支払い、ごみの処分とリサイクルをお願いします。
回収された通信機器は、手作業で解体して種類ごとに分別していきます。
細かく分別することで、素材買取屋さんが買い取り、リサイクルをして再資源化してくれます。
私たちは分別した物を素材買取屋さんへ売却して、利益を生み出しているんです。
三洋商事では手作業のことを「手サイクル」と呼んでいるのですが、機械を使わずに人の手で細かく分別しています。
時間がかかりコストも高くなりますが、手作業で分別することで再資源化出来るものを多く回収できるので、リサイクル率は大体97%です。
ただし弊社で再資源化出来ないものやお金にならないものに関しては、私たちが処分費を支払い別の業者さんに処理をお願いします。
地球環境・未来創造部とは?
——地球環境・未来創造部は、どういった活動をしているのですか?
石田さん:私たちは2020年に「地球環境・未来創造部」を新設しました。
地球環境・未来創造部では、社内や社外でSDGsを推進する活動を行っています。
一昨年は環境省主催のシンポジウムで登壇させていただき、SDGsなどのお話もしました。
また、会社として環境保全、植林・森林保護、近隣清掃などの活動も行っています。
新部署が出来た理由
——地球環境・未来創造部が出来た理由を教えてください。
石田さん:私が社長に直談判をしたことがキッカケで、「地球環境・未来創造部」が新設されました。
もともと中学生の頃から「環境に携わる仕事に就きたい」という思いがあり、大学でも環境学部を選びました。
就職時にはNPO法人や独立行政法人に就こうかと迷っていたのですが、視野を広げてインターネットで一般企業を調べていると、“地球にありがとうを伝える企業、三洋商事”と検索結果に出てきました。
そこで三洋商事のサイトを見たところ、子ども達に対して環境教育を行っていたり、海の清掃、植林・森林保護活動を行っていることを知りました。
入社してからも、三洋商事がこれまで取り組んできた環境保全の活動をもっとしていきたい、SDGsに貢献できる取り組みをしたいという思いがあったので社長にお話ししました。
すると社長は「面白そうだ」と言って承諾してくれたんです。社長がいたからこそ、私たちがこうして活動が出来ているのです。
小林さん:現在、SDGsを推進されている会社さんが増えていると思いますが、上層部から動き出すトップダウンが多く、社員にそんなにSDGsが浸透していないことがあります。
しかし、弊社はボトムアップだったので、そこは他の会社さんとは違う点かなと思います。
SDGsの取り組みについて
——貴社がどのようにSDGsに取り組んでいるのか教えてください。
石田さん:弊社はSDGs11「住み続けられるまちづくりを」とSDGs12「つくる責任つかう責任」に一番関わっていると思います。
日本で重要視されている原料が希少金属であるレアメタルです。
レアメタルは、テレビ、パソコン、スマートフォン、エアコンなどに使用されており、私たちの生活に欠かせないものです。
しかし存在量が少なかったり、採掘するうえでコストがかかったりして、新たに抽出するのが難しいと言われています。
そのため弊社ではレアメタルをリサイクルし、資源を循環利用してレアメタルの安定的な確保を担っています。
また、弊社は産業廃棄物処理業として初めて「エコ・ファースト認定企業」に選ばれました。
エコ・ファーストとは、2008年に環境省が創設した制度です。
環境保全に関する取り組みを約束し、環境先進企業として認定されたら「エコ・ファースト・マーク」が使用出来ます。
弊社では、環境省にリサイクル率を維持することやCO2排出量削減を約束しています。
フードロス
——他にどのような取り組みを行っていますか?
石田さん:三洋商事は「従業員とその家族の幸せを何よりも大切にする」という方針があります。
たとえば以前は、会社が従業員に対して朝食と昼食を無料で用意していました。
しかし人によって支給されるご飯に好き嫌いがあったり、ドライバーさんや営業の方がいなかったりする日もあったりして、フードロスを生み出していたんです。
そういった問題があり、今は現金支給となりました。
現金支給にすることで、一人一人好きなものが食べられるし、フードロスにもなりません。
ユニフォーム
——そういえば、パタゴニアのユニフォームを着ていらっしゃいますね。
石田さん:従業員は全員パタゴニアのユニフォームが貰えます。
パタゴニアのジャケット、アロハシャツ、ネックウォーム、さらにレジ袋が有料化になったタイミングでパタゴニアのエコバッグも支給しました。
従業員は環境や社会に配慮したパタゴニア社製のアイテムを使用することで、モチベーションが上がりますよね。
さらにそうしたアイテムを使用するだけで、環境問題や社会問題解消に貢献出来ます。
ちなみに産廃業の女性従業員は、男性用のXSサイズのユニフォームを着る場合が多いのですが、弊社は女性専用のUVカットのユニフォームも支給しています。
ジェンダー平等
——積極的に女性活躍推進もされているんですね。
石田さん:弊社はSDGsが提唱される前から「ジェンダー平等を実現しよう」にも貢献しているんです。
課題はまだまだ残っていますが、BLT(Best Lady Transition)という女性活躍推進にも取り組んでいます。
女性の現場職、管理職の登用だけでなく、子連れ出勤制度、子育て支援など実施しています。
さらに福利厚生として「美容手当」があります。
現場職ですと「女性が働きづらい」というイメージがあったりするので、そういったイメージを変えていこうと美容手当を導入しました。
現場の女性社員に対して1万円を支給し、ヘアサロン、ネイルサロンなどに当てていただくという制度です。
美容手当は、前から導入している制度なのですが、今は男女平等が大事なので女性だけ支給するのは平等と言えるのかという問題もあります。
弊社では誰もが働きやすい職場づくりを目指しているため、福利厚生も色々と試行錯誤しながら見直していこうと考えています。
雇用
——雇用についてはどのような取り組みを行っていますか?
石田さん:雇用で言うと若年層採用、アクティブシニアさんを採用するなど取り組んでいます。
また、「チャレンジド雇用」というものがあります。
アメリカでは障がいのある方を「神様から挑戦すべきことを運命づけられた人達」という意味を込めてチャレンジドと呼んでいます。
弊社は、そんなチャレンジドの方を積極的に採用し、自立に向けたお手伝いをしたいと考え、2003年から「チャレンジド雇用」を始めました。
採用されたチャレンジドの方は、パソコン解体をはじめとする現場作業などの仕事をしてもらう場合が多いです。
2010年には、障がいのある方の希望を尊重した配置転換を行っていること、雇用の場を提供するだけでなく、職場実習の受け入れや周辺住民への見学受け入れにも積極的であることなどが高く評価され、ハートフル企業大賞を受賞しました。
現在は就労継続支援A型事業所ワークワークと業務提携し参画しています。
SDGsスクール
——子ども達にSDGsの大切さをお伝えする活動もされているそうですね。
石田さん:未来を担う子供たちに自然環境の大切さを学んでもらうことを目的とする無料の「SDGsスクール」も行っています。
小・中・高校から大学などを対象にSDGsの大切さや三洋商事とSDGsの関係性など色々な人にお伝えするという活動をしています。
あとは環境問題に関する児童向け絵本「森の住人ハッパーくん」を保育園や学校に寄贈しています。
イベントに持って行ったり、SNSでは毎月プレゼント企画として絵本をお渡ししています。
掃除
石田さん:ちなみに弊社は「お掃除」が特徴的かなと思います。
毎朝、全従業員が30分~1時間ほど営業時間中にお掃除をします。
たとえば、事務員でしたら事務所・キッチンなどを掃除し、ドライバーさんだったら車を掃除するなど徹底しています。
働きやすい職場を目指しているため、足元が散らかったりしていたら危険です。
また、時間短縮や作業効率を考えて整理整頓は常に心がけています。
さまざまな活動
石田さん:社外だけではなく会社の中が変わるのも重要だと思うので、従業員の意識向上という意味で、SDGsの社内講演や社員向けにニュースレターなども配信しています。
また、社内向けにSDGsプロジェクト「ありチャレ」を行っています。
弊社が独自で2030年までの目標を設定し、楽しみながら目標達成に向けて取り組むプロジェクトです。
私たちは2030年までに2018年度比でCO2排出量を50%削減するという目標を掲げています。
さらに清掃イベントも実施しています。
もともと三洋商事で行っていた地域清掃ですが、清掃活動の回数を増やして人数も増やしました。
他の近隣企業さんに声をかけて、一緒にコラボもなんかもしています。
SDGsを取り入れた経緯
——事業にSDGsを取り入れるようになった経緯を教えてください。
石田さん:SDGsが推進されるようになり、今まで活動してきたことを社外へ発信しようと考えたのがキッカケです。
弊社はもともと経営理念として「地球にありがとうを伝える企業」を掲げています。
SDGsが提唱される前から、リサイクル企業として循環型社会を目指して、環境を守る活動を行ってきました。
また、従業員もSDGsを通して、環境問題に対する取り組みをしっかり理解する必要があると感じました。
そういった背景があり、SDGsを取り入れることとなりました。
事業とSDGsの課題
——事業とSDGsを両立するうえで課題に感じていることはありますか?
石田さん:従業員が当事者意識を持って、SDGsと会社の理念を結び付けて理解していかなければいけないというのが課題です。
社内でSDGsの内容やSDGsの大切さを聞かれた時に実際に理解している従業員がいるのかというと、全員が全員SDGsについて話せる訳ではないと思います。
たとえば、テレビやラジオなど広告でSDGsの取り組みを外に向けて宣伝するのは簡単だと思います。
しかし三洋商事は、従業員一人一人がSDGsを理解し、本気で地球にありがとうを伝える企業になっていきたいという想いがあります。
現在は、SDGs推進プロジェクトに従業員全員に参加してもらっていますが、会社の取り組みだからと言って強いることは出来ません。
私たちは、社内にSDGsをどうやって浸透させていこうか考えなければいけないのです。
社内のSDGsに対する理解
——従業員の方にSDGsを理解してもらうために、大切にしていることはありますか?
石田さん:三洋商事は創業60年以上あります。
若い時から長年勤めている方や運転ドライバーだった方が転職して入社しています。
今でこそSDGsは普及されていますが、地球環境・未来創造部を作るとなった時は理解されにくい部分がありました。
コストがかかるような活動や直接利益を生み出さずに社会奉仕する活動が理解されず、壁を感じました。
そこで、私たちは従業員との会話を重視しました。
たとえば、三洋商事は本社が大坂と東京にあるのですが、大阪では近隣清掃活動を行っています。
東京はあとから出来た拠点なので清掃活動があまり出来ていません。
そのため、私たちが「毎月2回清掃をやっていこう」と提案しました。
しかし従業員からは、「偽善活動なだけだ」と言われたことがありました。
そこで私は、「偽善でも良いんです。偽善な活動が環境や社会問題解決のために繋がるのだから、偽善でも参加してもらった方が良いですよ」と言うようにしました。
「偽善者だ」と言う方は、悪気があって言っている訳ではないと思うんです。
環境や社会に対する知識が足りなかったり、理解が及ばなかったり、価値観の違いがあったりすると思います。
なので時間をかけて人との会話を大切にし、意見をしっかり聞いて入念にSDGsについて伝えていきました。
時間はかかりましたが、今こうして私たちの部署が活動し続けられているのは、色々な人が話を聞いてくれて協力してくれたからです。
小林さん:現在は、社内のニュースレターを発信しています。
理解していなくても、まずは興味を持っていただくキッカケづくりとして、気になったトピックスを従業員向けに嚙み砕いて発信しています。
私たちの部署は「多くの人に環境問題や社会問題に関心を持つキッカケを作る」を軸に活動をしています。
自分達が楽しく活動し、人に絶対に押し付けないことも大切にしています。
リサイクル率について
——サーマルリサイクルの割合が高く、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルの割合が低い日本の現状についてどう思われますか?
【関連記事】サーマルリサイクルとは?メリットと問題点について解説
石田さん:私の見解としては、リサイクル率は各国で基準が曖昧なため、一概に海外のリサイクル率とは比べることは出来ない、または、もし比較するにしても十分注意が必要だと思っています。
国によってリサイクル率を求める際の分母や分子の定義、また廃棄物の分類や廃棄フローは異なります。
日本はダンボールやペットボトルのリサイクル率は高いのですが、自治体以外で回収されるものはリサイクル率としてカウントされていません。
もともと日本は土地が狭いため、埋め立てに利用できる土地も少なく、ごみを燃やして廃棄物を減量化することに力を入れてきました。
二酸化炭素を排出してしまうのは良くないことかもしれませんが、熱回収という技術を高め、焼却の技術は発展を遂げています。
一方、海外はマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルの割合が高いです。
海外では熱回収のことをサーマルリカバリー、エネルギーリカバリーと言っている中で、日本はサーマル“リサイクル”という言い方をしています。
日本のリサイクル率は20%弱であり、サーマルリサイクルを含めない数字を出していますが、一方でサーマルリサイクルまでを含めた数字を「有効利用率」として、その数字は80%を超えるものになっています。
熱回収の呼び名が海外と国内で統一されていないこと、そして日本は熱回収に“リサイクル”という名前を使っているため、リサイクル率と有効利用率が混同され、いわゆる「日本のリサイクル率は嘘」や「卑怯」などといった認識をされてしまうのかと思います。
燃やさず、埋めずの再資源化(リサイクル)することが、もちろん一番の理想で目指すべきところですが、まずは私たち消費者が“ごみ”への意識を変え、3Rで最も重要な「リデュース」つまり「ごみを出さない、減らす」ということが、私たちが今から出来るごみ問題解決の第一歩になると思います。
私たちがごみ問題に関心を持ち、声を上げ、3Rを実践していければ、このリサイクル率の問題をはじめ、日本のごみ問題の解決への道を歩んでいけるはずです。
個人的に出来ること
——通信機器をリサイクルするうえで、個人で取り組んだ方が良いことはありますか?
石田さん:弊社はBtoBですが、個人でごみを出す場合、注意した方が良いと思うのは「ワイヤレス機器」です。
たとえばワイヤレスイヤホンは、小型化されたリチウムイオンバッテリーが内臓されており、そのまま捨ててしまうと火災に繋がってしまいます。
なので通信機器を捨てる際は、必ず住んでいる自治体の捨て方を守りましょう。
家電量販店では小型機器の回収を行ったりしているので、そういったところに持ち込むのも良いと思います。
また、携帯やスマホを充電するモバイルバッテリーも同様です。
廃棄物処理場が燃えてしまったり、ごみ収集車から煙が出たりする事故は、電池関連が原因である場合が多いです。
リチウムイオンバッテリーなどはこれまでの時代になかったものですから、捨て方が分からず、知らず知らずのうちに「とりあえず燃えるごみでいいか」と捨ててしまうことがあると思います。
しかし、そういった行動が原因で火災や事故に繋がります。
機器に関しては皆さんが思っている以上に注意を払って処分し、一人一人が意識を変えていかなければいけないと思います。
——廃棄物処理場が燃える原因が電池関連が多いんですね…。初めて知りました。
石田さん:消費者は、廃棄物やリサイクルの事情を知らないと思います。
なので、消費者側の意識を変えていくことも大切だと思います。
光の当たる業界と言えば、製品を生み出す動脈産業です。
私たちのような静脈産業は光の当たらない業界です。
また、ごみを捨てるにはお金がかかりますが、一般家庭のごみは税金に含まれているため、なかなか気付きにくい部分があると思います。
私たち業界だけの力ではどうにもならないことがあるので、国民の意識が変わることも大事です。
たとえば、レジ袋の有料化は国民全体の意識が高まった良い事例です。
そもそもレジ袋有料化は、国民のライフスタイルの変革を促すのが目的です。
賛否両論ありますが、批判するのはレジ袋に無関心だった消費者が意識し始めたからだと思います。
消費者がレジ袋の問題を知り、議論している時点で政府としては成功しているんです。
消費者がごみに対する意識が変われば、廃棄物に関するマニフェストを掲げる政治家が出てくるかもしれません。
私たちの意識が少しでも変われば、火災事故だけでなく、海洋ごみや廃棄に関する問題など社会全体としてごみ問題は解決に繋がっていくと思います。
今後のSDGsついて
——今後、貴社で新たにやっていきたいSDGsの取り組みがあれば教えてください。
石田さん:会社側がSDGsの取り組みを行うことで、従業員が自らSDGsに意識を向けるような仕組み作りをしていきたいです。
また、社内でSDGsを推進するモデル企業になれたら良いなと考えています。
今後可能であれば、環境問題解消に繋がる業務を行うとポイントが付与され、ポイントが貯まったらエコ製品と交換できるような取り組みも考えています。
従業員全員が楽しんでSDGsに取り組んでいけるような仕組み作りを目指しています。
今後の展望について
——貴社の今後の展望を教えてください。
石田さん:私たちは産業廃棄物処理業のイメージを変えたいという想いがあります。
そのため、従業員が働きやすい環境作りを心がけ、オフィスの雰囲気を変えたり、雇用や福利厚生に力を入れています。
産業廃棄物処理業やリサイクル業は、昔から3K企業と言われています。
きたない、きつい、きけんなど一般的にネガティブなイメージがあるんです。
しかし私たちは、そういったイメージを覆したいのです。
たとえば「IT企業に勤めている」と言われると、カッコ良く聞こえますが、私たちは産業廃棄物処理業をIT企業と同じレベルにしていきたいと思っています。
「この業界で仕事をしたい」と思えるような企業価値の向上や業界全体の向上に繋がるようにしていきたいです。
インタビューを終えて
以上が三洋商事の地球環境・未来創造部の石田さんと小林さんのインタビューでした。
産業廃棄物の回収・再利用を行う静脈産業は、なかなか光が当たらないと言います。
実際に私もインタビューする前までは、廃棄物が散らかっていて危険な場所なのではないか…と思い込んでいました。
しかし実際に職場を見学させていただき、そのようなイメージは払拭されました。
カルフォルニアの雰囲気が漂うお洒落なオフィス、整理整頓されている現場、従業員の幸せを考えた福利厚生、そして環境問題や社会問題に対する意識の高さ、世間が抱いているイメージとは異なる世界が広がっていました。
そして何より、持続可能な社会を目指すうえで、欠かすことの出来ない産業廃棄物処理業という存在について、消費者の認識をアップデートする必要性を感じました。
地球が持続可能ではなくなってしまった最大の原因は人々の「無関心」です。
ですから、サステナブルな社会を実現するために、私たちが出来る第一歩は「知ること」です。
商品は勝手に地球上に誕生し、勝手に地球上から消えるわけではありません。
商品を買うときには作られる工程を知ろうとする姿勢が大切ですし、捨てるときにはどのように処理されているのかを知ることもまた重要です。
三洋商事では社内活動はもちろんのこと、SNSなどでごみの問題やSDGsについて発信しています。
三洋商事の発信を通して、私たちも地球にありがとうを伝えていきませんか?
コメント