プラントベースとは?実際に食べた商品やお店14選を紹介【2024】

プラントベースとは、植物性食品を中心に構成された食事のことを指します。

肉などの動物性を含まず、野菜、果物、全粒粉、豆類、ナッツ、種などの植物性食品を多く含む食事パターンのことです。

気候変動やSDGsが注目される昨今、地球環境に大きな負荷を与えている畜産が問題視されております。

そのため、環境負荷の大きな牛肉などを避け、植物性を中心とする食生活であるプラントベースが注目されています。

しかしプラントベースといっても、

「どの食品がプラントベースなの?」

「ヴィーガンとの違いは?」

といった疑問を持たれている方も少なくないと思います。

というわけで、本記事では多くの人が抱えるプラントベースへの疑問を解消できるよう、詳しく解説をさせていただきます。

言葉の定義

記事の冒頭で申し上げた通り、プラントベースは

「植物性食品を中心に構成された食事」

のことです。

ここで一つの疑問が浮かぶ人もいるかもしれません。

「植物性だけなのか、多少は動物性が含まれていいのか、どっちなの?」

という疑問です。

ただ、これについては議論が分かれるところです。

というのも、プラントベースという言葉には、明確な定義の根拠がないのです。

強いて言えば、1980年にコーネル大学の栄養学者T.コリン・キャンベルが米国国立衛生研究所で食事に関する研究を発表した際に「プラントベースの食事」という言葉が生み出されたことに起因すると言われています。

ただ、プラントベースの食生活を送っている人でも、別にこういった言葉の起源を知っている人はそこまで多くありませんし、海外の医学文献でも、たとえば乳製品が含まれるものでも「プラントベース」という言葉が使われたりしているなど、人によって定義が定まっていません。

プラントベースは誰かが主導して普及していった言葉というよりは、自然発生的に広まっていった側面の強い言葉なので、人によってその定義があいまいなのです。

【参照】Ethan Varian (28 December 2019). “It’s Called ‘Plant-Based,’ Look It Up (updated 15 October 2021)“. The New York Times. Retrieved 3 July 2022

ヴィーガンとの違い

「プラントベース」と「ヴィーガン」の違いについては様々な議論があります。

そもそもヴィーガンは食事だけでなく、洋服や化粧品など買う商品においても動物搾取を避ける「ライフスタイル」全般を指す言葉です。

一方でプラントベースは基本的に「食事」の嗜好を指す言葉です。

ここが最大の違いになるのかなと。

ただ、プラントベースという言葉は人によって定義があいまいなのに対して、ヴィーガンには言葉の定義となる明確な根拠が存在します。

それが、イギリスのThe Vegan Society(ヴィーガン協会)です。

ヴィーガンという言葉は1944年にイギリスで設立されたヴィーガン協会の創始者ドナルド・ワトソン夫妻が考えた造語です。

そして、ヴィーガン協会は1988年以来、「ヴィーガン」という言葉を次のように定義しています。

「ヴィーガニズムとは、食用、衣料用、その他の目的での動物の搾取や残虐行為を可能な限り排除しようとする哲学と生活様式であり、さらに、動物、人間、環境のために、動物を使わない代替手段の開発と利用を促進するものです。食事に関しては、動物に由来するすべての製品、またはその一部を使用しないことを指します。」

また、ヴィーガン協会は、その商品が本当に動物性を含んでいないかを審査し、お墨付きのラベルを付与するような「認証機関」としての役割も果たしています。

そして実際、多くのヴィーガンの人はその商品に対して信頼を寄せ、商品を選ぶ一つの基準にしていたりするわけです。

【参照】“Ripened by human determination. 70 years of The Vegan Society” (PDF). Vegan Society. p. 3. Retrieved 14 February 2021. Watson and his wife Dorothy came up with the word ‘vegan’

【関連記事】ヴィーガンとは?ビーガンのメリットやベジタリアンとの違いを解説

注目される背景

プラントベースという食生活が注目されている背景には「環境問題」があります。

昨今、世界中が抱えている共通の課題として、地球温暖化による気候変動が挙げられます。

じゃあなぜ地球温暖化が進行しているのかといえば、それは温室効果ガスが原因です。

温室効果ガスはエネルギー、産業、運輸など様々な場所から排出されています。

で、特に多くの温室効果ガスを排出していると言われているのが畜産です。

世界で排出される温室効果ガスのうち、実に全体の18%を畜産が占めていると言われています。

18%というのは、自動車・飛行機・船舶といった「全ての交通」が排出する温室効果ガスを超える量です。

畜産の温室効果ガスは、牛や豚が食べる飼料の生産・輸送、飼養管理、ふん尿の処理などで排出されます。

畜産の中でも特に温室効果ガスの排出量が多いのが「牛肉」です。

畜産業全体の排出ガスの78%は牛肉生産に起因していると言われています。

また、畜産が抱える問題は温室効果ガスだけでなく、森林伐採も挙げられます。

現在、家畜は地球上の全陸地の30%を使用しています。

畜産は牧草地だけでなく、家畜が食べるための飼料を生産する耕地が必要です。

世界最大の牛肉輸出国であるブラジルでは、牛の放牧地と飼料を生産するため、1日で東京ドーム650個分の森が消えています。

牛肉のような動物性の食べ物を食べるということは、こういった諸々の環境破壊に繋がることから、最近ではより環境負荷の小さいプラントベースという食生活が注目されているのです。

【関連記事】ヴィーガンと環境問題は関係大あり?その真相についてお話します

商品

GreenMeat

Green Meatは少ない資源で効率的に生産でき、生産過程で排出される温室効果ガスも牛肉生産時の20分の1以下で、地球にやさしい選択肢。

牛肉に比べて、カロリーは30%OFF、脂質は47%OFF、タンパク質は動物の肉とほぼ同等。

環境だけでなく健康を意識する人にもオススメです。

大豆ミートって必ず表面に大豆特有の繊維が見えて、コレが肉感を弱めていたんですが、その繊維が見えません。

いくつも大豆ミートを食べてきましたが、自信を持ってこれが1番美味しいし、一番肉に近いです。

缶詰めのSPAMに近い風味。

大豆ミートってどの商品も例外なく「大豆臭さ」があって、正直大豆ミートには諦めすら感じてました。

でもコレは大豆臭さが本当に少ない。パサパサ感もなくて、肉のジューシーさが上手く表現されてるいます。

大袈裟でなく、大豆ミートの歴史におけるターニングポイントになるレベルだと思います。

GreenMeat公式サイト

アルプロ オーツミルク

オーツミルクとは、オーツ麦から作られた植物性ミルクのことを指します。

牛乳、豆乳に続く第三のミルクとして近年、注目が集まっています。

そしておそらく今最も日本で売れているであろうオーツミルクがアルプロ製品です。

2020年に日本に初上陸してから着実にファンを増やしていっています。

最近はイオンでも取り扱いが始まり、どこでも手に入りやすくなっています。

カルシウム、食物繊維、ビタミンB12がとれる唯一無二の植物性ミルクです。

「ほんのり甘い」と「砂糖不使用」の2種類があります。

【関連記事】植物性ミルク13選を徹底比較!牛乳との違いからメリット・デメリットまで

お店

スタバ

大手飲食チェーンの中でも特にプラントベースの取り扱いを増やしているのがスターバックスコーヒーです。

オーツミルクラテやアーモンドミルクラテといった植物性ミルクだけでなく、2022年にはプラントベースのフードメニューも大幅に追加されました。

スピナッチコーン&ソイパティ イングリッシュマフィン

プラントベースのイングリッシュマフィンです。

外側はさっくり、中はもっちりとした食感が特長の全粒粉入りイングリッシュマフィンに、大豆を使用したソイパティ、スピナッチコーンクリーム、メープルマスタードが挟んであります。

スピナッチの旨み、コーンのつぶつぶ食感、メープルマスタードのコクのある甘さが、まるでお肉のような味わいで食べ応え十分のソイパティと相性抜群です。

トマト&ソイボール 石窯フィローネ

プラントベースの石窯フィローネです。

フィローネにソイボール、ポモドーロソース、プラントベースチーズ(乳不使用)が挟んであります。

トマトの酸味とプラントベースチーズのコクが、まるでお肉のような味わいで食べ応え十分のソイボールと相性抜群です。

シェイクンミール ソイボロネーゼ

野菜の食べ応えがうれしいプラントベースメニューです。

紫キャベツ、トマトドレッシングで和えた雑穀ビーンズサラダ、ソイボロネーゼソース、赤ピーマン、プラントベースチーズ(乳不使用)、セミドライトマト、きゅうり、カリフラワー、グリーンリーフをトッピングしています。

カップで手軽、簡単に、素早く食べられることも魅力。

蓋をしたまま10~15回程度よく振ると、具材全体にソースがいきわたるのでおすすめ。

シュガードーナツ

長年の定番商品『シュガードーナツ』がプラントベースにリニューアル。

今まで以上のおいしさにこだわり、しっとりもっちりとした食感の生地は格別です。

優しい甘さのシュガーグレーズも美味しさの要。

アーモンドミルクの抹茶ムース

抹茶とアーモンドミルクを組み合わせたプラントベースのケーキです。

砕いたグラハムクラッカーに、風味豊かな抹茶ムースをのせ、天面には抹茶とアーモンドミルクをあわせたホイップが重ねてあります。

抹茶のほろ苦く、甘みのある深い味わいと、グラハムクラッカーの香ばしさ、アーモンドミルクのまろやかな味わいが絶妙なバランス。

使用している抹茶は、スターバックスの店舗で出たコーヒーの豆かすをリサイクルした、たい肥を使用して栽培されています。

バーガーキング

プラントベースワッパー

2020年12月に発売を開始した、直火焼きの100%植物性パティ使用の『プラントベースワッパー』。

2021年からは定番メニューの仲間入りを果たしています。

直火焼きの 100%植物性パティに、ピクルスを重ね、フレッシュなレタス、トマト、オニオン をケチャップとクリーミーなマヨネーズで仕上げ、トーストしたセサミバンズで挟んであります。

大豆臭さもないし、レタスとオニオンのシャキシャキ感もたまらない。

ソースと絶妙に絡み合って濃厚感もあります。

タリーズコーヒー

畑の恵みのタコライス

ランチや軽食にぴったり、プラントベースのタコライスです。

タコライスソースには大豆ミートを使用し、豆乳でできた溶けるチーズや、ダイスアボカドとトマトなどの旨みがスパイシーなタコライスソースに溶けこんでいます。

野菜仕立てのラザニアプレート

ほうれん草・枝豆などの野菜に、豆乳で作ったベシャメル風ソースと大豆ミートを使用したトマトソースの2種を合わせ、さらにペンネを加えた一皿です。

お肉のような食感の大豆ミートは食べ応えもあります。

大豆ミートのピリ辛ピタサンド

「大豆ミート」をごろっと入れることで、本物の肉のような食べ応えを再現。

食欲をそそる、チポトレ(燻製にした唐辛子を原材料とする香辛料)が効いたピリ辛仕立ての味わい。

一風堂

プラントベース赤丸

植物由来で動物性食材不使用でありながらも、まるでとんこつラーメンのようなまろやかさやコク、旨味を味わうことができるスープが特徴。

スープは豆乳ベースで、チャーシューはひよこ豆、高野豆腐、大豆ミート、刻みれんこんなどで再現。

麺には卵を使用しておりません。

ヴィーガンやベジタリアンだけでなく、普通のラーメン好きも納得する味です。

やよい軒

大豆ミートの野菜炒め定食

人気商品である 『肉野菜炒め定食』の肉を大豆ミートに置き換えたメニュー。

使用する大豆ミートは、100%植物性原料で作られており、柔らかく、肉と変わらない満足感のある食べ応えが特長。

野菜炒めの油が大豆ミートに絡んで食べ応えを感じることのできる一品。

大豆ミートのしょうが焼定食

定番メニューの 『しょうが焼定食』の肉を大豆ミートに。

大豆ミートは、柔らかいけど、しっかりとした歯ごたえがあり、大豆臭さは全くなし。

タレがしみこんでいるので、大豆ミートの味気無さをしっかりカバーしています。

最後に

私自身、プラントベースの食事を日常的に取り入れています。

そして日々、新たな商品が生み出され、日に日にそのクオリティが上がりつつあるのを実感しています。

正直、2020年頃に売られていた大豆ミートは大豆臭いものばかりで、とても進んで食べたいと思えるような商品がありませんでした。

しかし、2021年に販売されたGreenMeatを食べたとき、大豆臭さがなく、そして肉の味を上手に再現されていて、代替肉の進化を肌で感じました。

また、プラントベースという世界の潮流は、加速こそするでしょうが、止まることはないでしょう。

なぜなら、プラントベースという食生活が注目されている理由は、単なるブームではなく、環境問題という世界の課題が背景にあるからです。

今でこそメディアではトレンドのように取り扱われることも多いですが、いずれ世界の食生活のスタンダードとして定着するでしょう。

今後プラントベースという食生活がどのように進化していくのか、とてもワクワクしております。

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