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SDGs16「平和と公正をすべての人に」とは?世界の現状や取り組みを紹介!

平和、法による支配、言論の自由、子どもたちの安全は、あらゆる持続可能性の基盤となります。

しかし現在、世界でそれらすべてが実現されているとは言えません。

今でも世界には紛争が起こり、腐敗が蔓延し、子どもたちへの暴力や搾取が行われています。

世界に平和や公正さがもたらされなければ、貧困、飢餓、教育、ジェンダー平等などあらゆる問題が根本から解決することができません。

そんなわけで、国連ではSDGsにおいて「平和と公正をすべての人に」という目標を掲げているわけです。

【関連記事】SDGs(エスディージーズ)とは?17の持続可能な開発目標について解説

12個のターゲット

「平和と公正をすべての人に」

といっても、具体的な指針がなければ皆で同じ目標に向かって突き進むことができません。

というわけでSDGsはそれらの具体的な指針のことを「ターゲット」と呼んでいます。

SDGsは全部で17個のグローバル目標と169個のターゲットで構成されています。

そのうち、目標16についてはターゲットが12個あるということです。

16 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
16.1 あらゆる場所において、すべての形態の暴力および暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。
16.2 子どもに対する虐待、搾取、人身売買およびあらゆる形態の暴力および拷問を撲滅する。
16.3 国家および国際的なレベルでの法の支配を促進し、すべての人々に司法への平等なアクセスを提供する。
16.4 2030年までに、違法な資金および武器の取引を大幅に減少させ、盗難された資産の回復および返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。
16.5 あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減少させる。
16.6 あらゆるレベルにおいて、有効で説明責任のある透明性の高い公共機関を発展させる。
16.7 あらゆるレベルにおいて、対応的、包摂的、参加型、および代表的な意思決定を確保する。
16.8 グローバル・ガバナンス機関への開発途上国の参加を拡大・強化する。
16.9 2030年までに、すべての人々に出生登録を含む法的な身分証明を提供する。
16.10 国内法規および国際協定に従い、情報への公共アクセスを確保し、基本的自由を保障する。
16.a 特に開発途上国において、暴力の防止とテロリズム・犯罪の撲滅に関するあらゆるレベルでのキャパシティ・ビルディングのため、国際協力などを通じて関連国家機関を強化する。
16.b 持続可能な開発のための非差別的な法規および政策を推進し、実施する。

【関連記事】SDGs「169」のターゲットとは?達成基準を一覧で紹介します

世界の現状

難民

今でも世界のどこかで戦争や紛争が起こっています。

戦争、迫害、紛争から逃れてきた人々の数は、2018年に7,000万人を超え、国連難民局(UNHCR)が記録した約70年ぶりの高水準となりました。

難民は貧困や飢餓に陥りやすくなります。

紛争と教育

また、紛争は子どもたちから教育の機会を奪います。

学校に通っていない初等教育年齢の子どものうち約2,850万人は、紛争の影響を受けた地域に住んでいます。

腐敗

世界には腐敗が蔓延しています。

腐敗が最も蔓延している機関として、司法と警察が挙げられます。

特に所得水準が低い国ほど贈賄は増えると言われています。

開発途上国では、汚職、贈収賄、窃盗、脱税などにより、年間約1兆2,600億米ドルのコストが発生しています。

この金額があれば、1日1.25ドル以下で生活している人々を、少なくとも6年間1.25ドル以上に引き上げることができます。

出生登録

日本では子供が生まれると出生届を提出して出生登録をすることで戸籍に登録されます。

世界では5歳未満の子どもの73%に出生登録が行われていますが、そうでない子供が27%もいます。

特に地域による偏りが大きく、サハラ以南のアフリカでは46%にとどまっています。

出生記録など法的な身分証明は、司法へのアクセス、病院での医療、公的サービスを受けるのに不可欠です。

法の支配

法の支配と経済発展には大きな相互関係があり、持続可能な社会の実現には法の支配が欠かせません。

しかし判決を受けずに拘留されている囚人の割合は、過去10年間ほぼ変化がなく、全囚人の31%に達しています。

言論弾圧

2019年、国連は47カ国で人権擁護者、ジャーナリスト、労働組合員の357件の殺害と30件の強制失踪を追跡調査しました。

【参照】Economic and Social Council

子どもに対する暴力

暴力の影響を受ける子供は世界中で10億人以上いて、年間最大7兆米ドルのコストがかかっています。

暴力経験

世界の子どもたちの50%が、毎年、暴力を経験しています。

殺害

7分ごとに、世界のどこかで子どもが暴力によって殺されている。

性的虐待

10人に1人の子どもが、18歳になる前に性的虐待を受けています。

【参照】Sexual violence

法の未整備

10人に9人の子どもが、体罰が完全には禁止されていない国に住んでおり、7億3200万人の子どもたちが法的な保護を受けていません。

参照:UNICEF publications

SNSによる暴力

世界のインターネット利用者の3人に1人が子どもで、そのうち8億人がソーシャルメディアを利用しています。

どんな子どもでもオンライン暴力の被害者になる可能性があります。

NCMECに寄せられた子どものネット上の性的虐待報告は、2014年の100万件から2018年には4,500万件に増加しています。

学校での暴力

世界では毎年2億4600万人の子どもたちが学校関連の暴力の影響を受けています。

3人に1人が過去1カ月間に学校で仲間からいじめられた経験があり、少なくとも10人に1人がネットいじめを経験しています。

私たちに出来ること

寄付をする

寄付をすることでより直接的に「平和と公正をすべての人に」という目標に貢献することが出来ます。

例えばワールドビジョンの難民支援募金では、ヨルダンやシリアなどで難民生活を送る子供たちに寄付をすることが可能です。

  • 3,000円の支援:ヨルダンの非公式難民居住地に暮らす20世帯へ新型コロナ感染予防のリーフレットを配布
  • 5,000円の支援:南スーダンで47人に再利用可能な布マスクを提供
  • 1万円の支援:シリア国内で避難生活を送る18世帯に、石けんや消毒剤などの衛生キットを提供
  • 3万円の支援:シリア国内の避難民居住地にある共同トイレ6棟分の修繕部品を提供
  • 10万円の支援:ヨルダンにある難民キャンプの2世帯にトイレと手洗い場の設置を支援

【関連記事】寄付するならどこがいい?選び方とおすすめ寄付先3選を紹介します

選挙に参加する

2019年の日本の参議院議員選挙の投票率は約49%です。

世界的に見ても決して高い数字とは言えません。

国民が政治に興味を持たず、投票に行かなければ、腐敗していくのが政治です。

とっても基本的なことですが、選挙に参加をしましょう。

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