近年、生物多様性への配慮や環境問題に対する意識の高まりから、ヴィーガンになる人が増えています。
ヴィーガンというのは何も食生活だけではなく、あらゆる日常生活で動物を搾取しない生活スタイルを指します。
実際のところ、多くの商品で動物は搾取されていることに気が付きます。
それこそシャンプーなんかは、動物性の原料が含まれていたり、商品化の前に動物を用いてアレルギーテストなんかをしたりしています。
ただ、ヴィーガン対応のシャンプーを選ぶのは、洋服のレザーやファーを避ける以上に難しいです。
なぜなら、商品を見てもパッと見で動物性が含まれているのか、動物実験がされていないのかが分からないからです。
というわけで、本記事ではヴィーガンシャンプーの選び方について紹介させていただきます。
また、これまでいくつもヴィーガンシャンプーを買ってきた筆者がオススメする商品もいくつかピックアップさせていただきました。
ぜひ参考にしてみてください。
ヴィーガンシャンプーの選び方
ヴィーガンシャンプーと言えば
- 動物由来の原料が含まれていない
- 動物実験がされていない
ことが条件になります。
ただ、冒頭でも申し上げた通り、商品パッケージの原材料を見ても、動物由来の原料が含まれていないかどうか、素人には判別しづらいです。
特に動物実験に関しては、仮にメーカー自身がやっていなかったとしても、原料を供給するサプライチェーンで実施している可能性があります。
例えば「オーガニック食品」であれば、認証機関から審査を受けなければ「オーガニック」や「有機」を名乗って商品を売ることは出来ません。
しかしヴィーガンという言葉に関して明確なルールがないため、メーカーは勝手に「ヴィーガン」を名乗ることが出来ます。
じゃあ消費者は一体どのようにしてヴィーガンシャンプーを選べばいいのか?
それはずばり「認証ラベル」です。
認証ラベルとは、第三者機関が審査をして、動物由来の成分が含まれていないこと、動物実験が行われていないことの確認がとれた商品に与えられるお墨付きです。
ヴィーガン認証
ヴィーガン認証は本当に沢山種類があります。
確認できるだけでも16種類くらいあります。
ただ、最も有名で、最も信頼性の高い認証は英国ヴィーガン協会です。
そもそも「ヴィーガン」という言葉を生み出した協会ですからね。
あとはビーガンアクションと欧州ベジタリアン連合の認証ラベルもちょいちょい見かけます。
この3つを抑えておけば問題ないでしょう。
【関連記事】ヴィーガン認証とは?16種類のマークを紹介します
クルエルティフリー認証
クルエルティフリー認証と言えばほぼこの2つの認証のどちらかです。
アメリカ、カナダ、イギリスなど世界の8つの動物保護団体が立ち上げたクルエルティフリー認証機関のLeaping Bunny(リーピングバニー)。
アメリカの動物愛護団体であるPETA(People for the Ethical Treatment of Animals )の認証ラベル「Beauty Without Bunnies」。
この2つのいずれかのラベルがあれば「動物実験がされていない」と思って間違いありません。
【関連記事】クルエルティフリーとは?認証マークとおすすめ商品を紹介
おすすめヴィーガンシャンプー7選
no3
日本企業であるno3(ナンバースリー)は、シャンプー、コンディショナーだけでなく、ヘアワックスやヘアジェルなどヘアケアに関する商品を展開しています。
また、自社で開発・生産を行い、製品づくりにおいては動物実験を行わないことを明記。
さらに動物実験を一切行っていないことを証明するPeTA認証を取得した商品が多数あります。
また、ほとんどの製品にヴィーガン認証があるのも特徴です。
ここまでヴィーガン認証やピータ認証を取得している日本企業はなかなかありません。
ヘアケア用品をセットで揃えるなら、no3がオススメです。
THE BODY SHOP
THE BODY SHOPは創業当初より人権問題・動物実験廃止・環境保護など社会貢献とビジネスの両立を追求してきました。
2018年には化粧品における動物実験廃止を求め、過去最多の830万筆もの署名を集めて国連に提出したりと、自らも積極的に動物保護活動をしています。
また、2023年までに全製品でヴィーガン認証を取得することも表明しています。
現時点ではモリンガシリーズのシャンプーがヴィーガン認証を取得しています。
ダイアンビートゥルー
出典:https://diane-betrue.com/pages/hair_care
マツキヨとココカラファインで販売されているダイアンビートゥルー。
大手ドラッグストアで買うことが出来る数少ないヴィーガンシャンプーです。
また、本体容器の96%がリサイクルプラスチックを採用されており、環境にも配慮されています。
他のヴィーガンシャンプーと比べてお値段がお手頃な方なのもGOOD。
ヴィーガンスタイル
イオンとサロンメーカー「オリラボ」と共同で企画・開発した商品。
毛髪を補修する植物由来のレブリン酸を配合した特許成分「VEGANPLEX」で毛髪が強化され、ダメージを受けにくい髪へ導きます。
動物由来の原料は使用せず、動物実験も行っていません。
その証拠として英国ヴィーガン認定を取得しています。
加えて、ハラル認証も取得しています。
ハラル認証とは
- 豚やイスラムの方式に則った処理法で屠畜されなかった動物の肉を使用してはならない
- 血由来のものを使用してはならない
- 酒由来のものを使用してはならない
これらの条件を満たした商品に与えられる認証。
「ヴィーガン認証」「ハラル認証」をW取得したのはヘアケア市場で初なんだとか。
また、ヴィーガンスタイルは容器のサステナビリティも配慮し、バイオマス素材を採用しています。
エティーク
出典:https://ethicame.com/shop/pages/ethique
プラスチックフリーの固形シャンプーとして、サステナブル生活を送る人から高い支持を得るエティーク。
実は動物由来成分を使っておらず、クルエルティフリーなヴィーガン対応のシャンプーでもあります。
また、多くのシャンプーに「パーム油」が含まれているのですが、パーム油は熱帯雨林の繋がり、オランウータンの住処が奪われていることから、一部のヴィーガンの人はパーム油不使用も条件とする人がいます。
エティークにはパーム油が含まれていないため、パーム油が気になるヴィーガンの人にもオススメです。
LUSH
出典:https://www.lush.com/jp/ja/p/seanik-shampoo-bar
LUSHは常に動物実験に反対をしてきた化粧品ブランドです。
動物実験をしている取引先からは、一切原材料を調達していません。
また、動物実験禁止のキャンペーンや活動を徹底して行ってきました。
LUSHでは基本的には動物性の原材料は使っておらず、新鮮な果物、野菜、穀物など遺伝子組み換えを一切含まない植物性成分をメインに使用しています。
また、LUSHの製品は「ヴィーガン対応」「ベジタリアン対応」と表記されているため見分けること可能です。
さらにLUSHは人権問題にも配慮をしています。
多くの商品では、先進国のメーカーが途上国の生産者に劣悪な環境で働かせ、不当な賃金を支払うことが問題となっています。
しかしLUSHは「自分たちでしっかりと生産者と信頼関係を築いていきたい」と考え、直接公正な取引をして調達した原材料を使用しています。
ボタニスト
出典:https://botanistofficial.com/shop/r/r5060/
ボタニストの「BOTANIST Vegan」シリーズは英国ヴィーガン協会の認証とPETAのクルエルティフリー認証を取得しています。
またボタニストヴィーガンラインでは、ブランドで初めて、バイオマス容器を採用しました。
バイオマス容器はサトウキビを原料とした植物プラスチックを使用し容器の製造サイクル全体を通じて、CO2排出量を削減することができ、環境にも人にも優しい容器です。
ボタニストと言えばスーパーやドラッグストアなど大手チェーンで販売されているヘアケアブランド。
今後フラッと立ち寄ったお店で気軽にヴィーガンシャンプーが手に入るようになるかも?
最後に
以上がヴィーガンシャンプーの選び方とおすすめの商品です。
ヴィーガンシャンプー市場も、まだまだ成長過程にあります。
残念ながら売られている場所が限られていますからね。
動物の搾取を減らすには、一般大衆が当たり前に手に取るお店に置かれていることが理想です。
どうすればもっとヴィーガンシャンプーを普及させることができるのか?
それは、私たち消費者が積極的にヴィーガンシャンプーを選び続けることです。
メーカーは営利企業ですから、必ず売れる商品を積極的に作ろうとします。
ヴィーガンシャンプーが売れる商品だと分かれば、積極的に量産し、売り場を拡大するはずです。
買い物は投票です。
ヴィーガンシャンプーを積極的に買い、投票をしましょう!
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